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2019年7月8日(月),シグマ光機株式会社 志田純章 先生による先端光科学講義T「ハイテクを支えるものづくり」,7月9日(火)~11日(木),シグマ光機株式会社 北 和門 先生,山ア宣幸 先生による先端光科学実験実習T「@光学素子の取り扱い方及び製造に必要な基礎技術の実習 A光学応用システムの構築実習及び光学素子の評価」が開催されました.  

講義では,重力波検出や産業分野におけるレーザー加工機などを例に,高精度ミラーが多岐にわたる分野で利用されている例や,金属ミラーと誘電体多層膜ミラーの反射特性の違い,干渉を利用した誘電体多層膜の反射原理について解説いただきました.続いて,ミラーを作成する際に,母材からの材料の切り出し,平面研削,砂がけによる鏡面化,研磨などのミラーの製造工程とニュートンリング法を利用したミラーの面精度評価技術について解説いただきました.また,光学素子の洗浄工程やコーティング技術,近接場光エッチングを利用した研磨方法などについて解説いただきました.最後に,光学素子を保持するための光学素子ホルダーや直動ステージの種類と特徴,製造工程に関してそれぞれ解説いただきました.

実験実習では,@光学素子の製造に必要な基礎技術とA光学デバイスの取扱の2テーマに関して実験実習を行いました.実習@光学素子の製造に必要な基礎技術では,光学素子表面に付着した埃などを取り除くための光学素子の拭きを体験しました.次に,光学基板に光を当てた際の散乱光の観察により,素子表面のキズの有無を判別する方法を体験しました.また,高い研磨精度をもつ基準原器と研磨試料を用いて,ニュートンリング干渉縞による表面精度を評価する方法を学んだ後に,酸化セリウム研磨剤を用いて基板表面を5分間研磨し,基板表面がどのように変化したのかを観測しました.最後に,拭きによる金属ミラーの埃の除去と,金属ミラーと超広帯域誘電体多層膜ミラーの判別を行いました.実習Aでは,光学素子表面から反射した光の波面を評価する方法として,マイケルソン干渉計を用いた干渉縞計測を行いました.空間フィルターにより形成した球面波をコリメートレンズで平行光とし,ハーフミラーで2つに分岐した試料光と参照光を,それぞれ試料面と参照面で反射させたのち合波させて,スクリーン上に干渉縞を形成しました.表面精度の異なる試料ミラーからの反射光によって干渉縞の形状がどのように変化するのかについて,ミラーの面精度や厚み,光学素子への取り付け方の観点から考察しました.



2019 July 8 〜 July 11 シグマ光機株式会社
講義・実験実習風景